修学旅行の告白事件
第七回

これは、SSではありません。
巷で噂の”成分解析”というツールを使わせて頂いて作ったレクリエーションです
なお、”成分解析”ツールの配布元はこちらになります。

★カドルコア世代☆ http://tekipaki.jp/~clock/index.html

貴明  「で、検査の進行はどうなんだ? るーこ」
るーこ 「うむ。もう少しで十分なデータが揃いそうだぞ」
愛佳  「やっとですか……長い道のりでしたね……」
タマ姉 「ここに至るまでに、多くの犠牲者を出してしまったわね……」
貴明  「おおげさだなあ」
このみ 「でも、もうひと頑張りなんだね……」
ミルファ「ゴールまで、後もう少しだね! 頑張ろーー!!」
花梨  「おーー!!!」
由真  「おーー!!!」
愛佳  「なんだか、一部の人が妙に盛り上がってますが……」
郁乃  「でも、役目を終えた人が盛り上がっても、意味が無いんじゃないかな……」
ささら 「まだ検査を終えてない方に頑張っていただかないと、結果が出ませんね……」
イルファ「あの、わたしからお願いがあるのですが……」
るーこ 「ん? なんだ?」
イルファ「次の検査では、ぜひ瑠璃様の解析をお願い致します」
瑠璃  「ええ〜〜〜!!?? な、なんでウチなんや〜〜!!」
イルファ「いいですか? 瑠璃様、このような機会を生かして、もっとみなさんと親しくなりましょう。みなさんが盛り上がっていますのに、お一人だけ傍観者でいてはいけません。さあ、瑠璃様も参加いたしましょう」
瑠璃  「こ、こんな恥しい検査は嫌や〜〜!!」
イルファ「恥しいからこそいいのですよ。みんなで恥しい思いをすれば、特別な絆が深まるというものです」
タマ姉 「まあ。なかなかいい考えね……」
愛佳  「ええ。みんなで恥をかけば絆も深まりますよ……?」
ささら 「あ、悪魔の誘いが……」
瑠璃  「や……なんか、みんなが怖い……」
イルファ「これも瑠璃様のためを思ってのことです。さあ……こちらへどうぞ……」
瑠璃  「い、いや〜〜〜はなせ〜〜〜」
ミルファ「大丈夫、怖くない、怖くな〜〜い」
郁乃  「ほとんどひとさらいだね……」
イルファ「それでは、私自ら検査させて頂きます……うふふ、瑠璃様の全てが今明らかに……ああ、生まれ来て良かったです……」
貴明  「やっぱり、それが目的か……」

ぴっぴっぴ…………


瑠璃  「うう……イルファのばかぁ……」
このみ 「な、なんか、検査とは思えない悲鳴が上がってたけど……大丈夫?」 
瑠璃  「み、みんな嫌いや〜〜えっく……ぐすっ……」
タマ姉 「ちょ、ちょっとやりすぎたかしら……」
由真  「なんだかみんなに馴染むどころか、かえって自分の殻に閉じこもってしまったような……」
貴明  「心の傷にならなきゃいいけどな」
雄二  「それで、検査の結果はどうだったんだ?」
るーこ 「これだ」

姫百合 瑠璃の成分解析結果 :

姫百合 瑠璃の63%は純金で出来ています。
姫百合 瑠璃の20%は大人の都合で出来ています。
姫百合 瑠璃の8%は波動で出来ています。
姫百合 瑠璃の5%は気の迷いで出来ています。
姫百合 瑠璃の4%は優雅さで出来ています。

ダニエル「63%が『純金』、ですか……」
このみ 「ふわ〜〜。すごい金ぴかだねえ」
花梨  「では解説のイルファさん、この分析結果をどう思いますか?」
イルファ「瑠璃様は『純金』よりも価値のあるお方です」
ささら 「そ、そうですか……」
貴明  「まあ、そう言うと思ったけどな」
春夏  「『大人の都合』っていうのが、ちょっと気になるわねえ」
貴明  「まあ、今だって大人の都合に振り回されているような……」
イルファ「あら。そうやって貴明様がいつも子供扱いなさるから、瑠璃様が怒ってしまわれるんですよ」
貴明  「だって、瑠璃ちゃんのことは放っておけないっていうか……」
珊瑚  「やっぱり、らぶらぶやね〜〜」
貴明  「ち、ちがうって……」
瑠璃  「た、貴明のせいや……」
貴明  「へ?」
瑠璃  「貴明が呼んでるっていうから来て見たらこんな目にあったんや!!」
貴明  「い、いや、俺は……」
瑠璃  「ウチにいやらしい検査をするために呼んだんやな! 貴明のヘンタイっ!!」

どがっっ!!

貴明  「ぐはっ!??」
タマ姉 「あら、なかなか見事なキックねえ……」
愛佳  「あ、検査結果が変わりましたよ?」


瑠璃ちゃんの成分解析結果 :

瑠璃ちゃんの47%は勇気で出来ています。
瑠璃ちゃんの16%はマイナスイオンで出来ています。
瑠璃ちゃんの11%は呪詛で出来ています。
瑠璃ちゃんの9%は白い何かで出来ています。
瑠璃ちゃんの6%は夢で出来ています。
瑠璃ちゃんの5%は知識で出来ています。
瑠璃ちゃんの4%は海水で出来ています。
瑠璃ちゃんの1%は苦労で出来ています。
瑠璃ちゃんの1%は鍛錬で出来ています。


由真   「なんか、急に元気になったみたいね」
珊瑚   「瑠璃ちゃんは貴明とああしてるのが一番すきなんや〜〜」
瑠璃   「す、すきちゃうもん……ヘンタイをやっつけただけやもん……」
まーりゃん先輩「たかりゃんを殴ったら元気が出るんだな。あたしもたかりゃんをからかうと元気になれるから、気持ちはわかるぞ」
貴明   「そんな共感の仕方は勘弁してくれ……」
珊瑚  「瑠璃ちゃんは、貴明にお願いして、縛って貰ったりしとるんや〜〜本当は仲良しなんや〜〜」
愛佳  「し、縛って??!! ふ、二人はそんな仲なんですかっ!!??」
瑠璃  「ちゃ、ちゃう!! あれはちゃうもん!!」
貴明  「そう! あれはダイエットのためだったんだって!!」
タマ姉 「ああ。例のSMダイエットね……驚いた」
愛佳  「こ、効果あるんでしょうか? そのダイエット……」
郁乃  「……お姉ちゃん、貴明に縛って貰いたいわけ?」
愛佳  「い、意地悪言わないでよお……」




瑠璃  「うう〜〜もう検査にも協力してやったんやし、ウチ、もうお家に帰りたい……」
貴明  「そうだな。別に帰っても問題ないけど……」
珊瑚  「待って貴明〜〜ウチも検査してして〜〜」
貴明  「ええっ? 珊瑚ちゃんが?」
瑠璃  「あ、あかん! さんちゃんにも変なことしたら、許さへん〜〜!」
珊瑚  「瑠璃ちゃんいじわるや〜〜瑠璃ちゃんだって楽しそうにやってたやんか〜〜」
瑠璃  「ウチは楽しんでない〜〜!!」
タマ姉 「……姫百合さんには、あれが楽しんでいるように見えるのね……」
瑠璃  「もう……じゃあ、検査はウチがやったるから。貴明にやらせたらあかん。ヘンタイが狙っとるからな」
貴明  「そ、そんなつもりないって……」
珊瑚  「つまらんな〜〜」

ぴっぴっぴ……


姫百合 珊瑚の成分解析結果 :

姫百合 珊瑚の60%は世の無常さで出来ています。
姫百合 珊瑚の23%は努力で出来ています。
姫百合 珊瑚の12%は毒物で出来ています。
姫百合 珊瑚の3%は果物で出来ています。
姫百合 珊瑚の2%は微妙さで出来ています。


ささら  「よ、『世の無常さ』、ですか……」
ミルファ 「なんだか、難しい言葉が出て来たねぇ。どういう意味なの?」
ささら  「意味というか……日本の古典などで、命のはかなさなどを表現するのによく使われる言葉ですね……」
タマ姉  「そうね。でもこの子に、『世の無常』っていうものが備わっているようには見えないけど」
ささら  「でも、明るく振舞っていても、本当は深い悩みがあるのかもしれないし……」
珊瑚   「ん〜〜? みんな、ウチの結果がどうかした?」
愛佳   「あ、あの……検査を見てきになったんですけど……何か辛いこととか、悩み事とかあるんでしょうか?」
タマ姉  「わたしでよかったら、いつでも相談に乗るわよ?」
珊瑚  「前はパパやんとママやんがお家におらんようになってなんだか不安だったけど、今はお友達をいっぱい造ったっから楽しいよ?」
タマ姉 「そう。ならよかったわ」
珊瑚  「それに、これからは貴明もお家で一緒に暮らしてくれるから、寂しくなんかないよ?」
このみ 「ええっ!!?? た、タカくん姫百合さんのお家に行っちゃうの??!!」
貴明  「い、いや……それは……」
タマ姉 「……いつからそんな話になっているのかしら? わたしはそんなことを許可した憶えは無いわよ」
このみ 「タカくん、最近このみのお家でご飯食べてくれないと思ったら、そんなことが……」
貴明  「住んでない!!、住んでないです! 住む予定も無いし……」
珊瑚  「そうなん? 約束は嘘やったん? それとも、ウチのこと嫌いになった?」
貴明  「さ、珊瑚ちゃん、嫌いとかそんなことじゃなくて……ああもう……どうしたら……」
瑠璃  「さんちゃんのこと、泣かせたらころす〜〜!!」
タマ姉 「タカ坊……?」
このみ 「タカくん……」
珊瑚  「貴明〜〜〜」
貴明  「い、いや……その……」
よっち 「な、なんだか修羅場が始まってるんですけど……」
雄二  「……あいつ、いつ死んでもおかしくないな……」
ダニエル「貴明殿の命運は風前の灯火……はかない命でございますな」
雄二  「なんか、珊瑚ちゃんが『世の無常』で出来てるっていうより、『世の無常』を運んでくる菩薩様って感じだな」
郁乃  「運ぶ相手は貴明限定みたいだけどね……」
るーこ 「こんな結果も出たぞ」


珊瑚ちゃんの成分解析結果 :

珊瑚ちゃんの46%は純金で出来ています。
珊瑚ちゃんの44%は世の無常さで出来ています。
珊瑚ちゃんの4%はお菓子で出来ています。
珊瑚ちゃんの3%は元気玉で出来ています。
珊瑚ちゃんの3%は厳しさで出来ています。


このみ「わ〜〜、珊瑚ちゃんも瑠璃ちゃんと一緒で『純金』なんだね。二人とも仲良しだねえ」
珊瑚 「うん。だって、双子やもんね〜〜〜瑠璃ちゃん」
瑠璃 「う、うん……」
由真 「この二人、なにげにお金持ちだったりするのかな?」
貴明 「まあね……」
雄二 「玉の輿だなあ、貴明。この際、珊瑚ちゃんと一緒になれよ。で、瑠璃ちゃんは俺に……」
貴明 「ふざけるな。それに、そんなこと言ってるとお前……」
タマ姉「そんな腐った下心で女の子を口説こうと考えている頭は、砕いたほうがいいわね?」
メキメキメキッ!!
雄二 「あだだだだっ!! ギブ、ギブ!」




ゲンジ丸「ク〜〜ン」
タマ姉 「きゃあっ!! な、なんでゲンジ丸がここに来てるのよ?」
このみ 「ご、ごめんね、タマお姉ちゃん。もうじきゲンジ丸を散歩させる時間だから、連れて来たんだよ」
タマ姉 「べ、別にいいのよ、わたしは気にしてないわ。で、でも人が大勢いることだし、絶対に手綱は手放さないでね?」
このみ 「うん。わかってるよ」
タマ姉 「本当? 絶対よ? 絶対!
このみ 「う、うん……」
雄二  「そういえば、こいつを検査してみたら、どうなるんだろな」
貴明  「こいつって、ゲンジ丸をか?」
るーこ 「そうだな……うーの家畜についても、一度調べておきたいぞ」
このみ 「わたしは別にいいけど……家畜じゃなくて、ペットだよ?」
るーこ 「なんだ? 家畜じゃないのか? うーこのが一生懸命育てているから、いつか美味しく食べるためなのだと思っていたぞ」
このみ 「た、食べるなんて、そんなことしないよ〜〜〜!!」
タマ姉 「い、犬を食べようだなんて……信じられない発言ね……」
ミルファ「まあ、あんまり美味しそうには見えないよね」
雄二  「美味しそうに見えたら、食べたいのか……?」
るーこ 「ふむ、美味しいかどうかは、検査してみれば分かるしかもしれないぞ」
貴明  「相変わらずぶっそうなことを言ってるな……とにかく調べるぞ、ゲンジ丸」
ゲンジ丸「バ、バウバウッ!」
貴明  「そう怯えるなよ。大丈夫だって」


ぴっぴっぴ……


ゲンジ丸の成分解析結果 :

ゲンジ丸の89%はビタミンで出来ています。
ゲンジ丸の8%は純金で出来ています。
ゲンジ丸の3%は海水で出来ています。

郁乃  「……『ビタミン』が89%……?」
由真  「な、なんかマズイ結果が出ちゃったんじゃない?」
るーこ 「まずくない。美味しそうだぞ。やはりきちんと食べなくてはもったいないぞ」
愛佳  「そ、そんなにも美味しいんでしょうか? そういえば韓国では犬肉を食べた経験のある人が80%以上……」
郁乃  「ちょ、ちょっとお姉ちゃんまで……」
貴明  「ゲンジ丸、ピンチだな……」
ゲンジ丸「ク、ク〜〜ン……」
このみ 「み、みんな、食べちゃダメだからね? ね?」
雄二  「いや、さすがに冗談だろ? るーこちゃん」
るーこ 「何を言うか。るーは笑えない冗談は言わないぞ。どんな星であろうと、食料は貴重なものだ。家畜を捕らえたなら、美味しく頂くのが礼儀だぞ」
このみ 「ダメ! ゲンジ丸はこのみとずっと一緒だもん! ほんとはとっても賢くていい子なんだよ。大事な家族だもん……食べたりなんか出来ないもん……」
ささら 「るーこさん、大好きな生き物って、本当に可愛いものなんです……そして、大好きな子がみんなに愛されていないのはとても寂しいことです。だからその子のこと、どうか大切にしてあげて」
花梨  「怪しい貴重動物は、ちゃんと保護してあげないとダメなんだよ?」
貴明  「……二人とも、自分の趣味が入ってないか?」
るーこ 「うむ……このみがこそこまで大切にしているとはしらなかったぞ……るーは、うーが大切に思うものを奪ったりしない。るーの名に賭けて誓うぞ」
このみ 「やっとわかってくれたんだね、るーこさん!」
るーこ 「うむ、大事に繁殖させて、もっと増やしてから食べるのだな。そこまで貴重な家畜だとは知らなかったぞ」
このみ 「………………」
ささら 「………………」
貴明  「分かってないだろ、お前」
雄二  「やっぱ、宇宙人だな……」



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